映画『ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』見てきました。

まず、お決まりですが一言。のびびびーん!ひらめいた!

普段はドラえもんは見ないのですが、色々ひみつ道具が出てきて楽しそうだったので見に行くことにしました*1。一応推理ものなので核心に迫る部分について詳しく語るのは控えておこうと思います。ただし推理と無関係なネタバレはありますのでその点だけご注意を。
まず、オープニングアニメのときにパンツがちらちら見えていて大丈夫かって思っていたけど、よく考えたら普段から入浴とかのサービスシーンもあるし…。と、思っていたら、真のサービスシーンはそんなレベルではなかった!どんなシーンだったのかは言いません。言えません*2
まあ、そんなことはさておいて。話の内容としては、怪盗デラックスに盗まれたドラえもんの鈴を取り戻すため、怪盗デラックスがいるらしいひみつ道具博物館に行くという話。ひとつのテーマについて深く掘り下げるというよりは、いくつかのテーマを同時展開しつつ、基本はひみつ道具中心の楽しい話になっています。
今回たくさんのひみつ道具が出てくるわけですが、定番のものであったり、名前を聞けばその内容が理解できる簡単な道具だったり、ややこしい道具なら説明があったりと、普段ドラえもんを見ない人でも充分わかるようになっていました。逆に、説明も名前紹介も何もないものに関してはそもそもストーリーに関わってこない*3のでわからないままで大丈夫です。なので、普段ドラえもんを見ていないので付いていけるか心配という人でも安心して見られると思います。もちろん、わかる人にはわかるであろう小ネタもたくさんあります。「ちりばめられている」なんてレベルではなくぎっしり詰め込まれています。
テーマのひとつがのび太ドラえもんの友情。定番ですがいいものはやっぱりいいですね。ドラえもんが鈴にこだわる理由、最初のび太は気付かずにいたのですが、一番最後のシーンではそれに気付いてあえてわかりきった嘘をつくんです。そしてドラえもんも嘘をわかってにっこりしている。思い出ってやつですね。「どんなダメそうに見える子でも優しさという取り得はある」っていうのも込められています。
もうひとつが、どんなに失敗しても諦めず頑張るんだってこと。先ほどの友情の話にもつながっていますが、どちらかというとゲストキャラクターのクルトとペプラー博士にまつわるテーマです。ひみつ道具を作っても失敗ばかりのクルト、過去の失敗にくじけず野心を燃やすペプラー。色々悪い意味でとんでもない性能を持つクルトの道具の数々。その残念性能*4がむしろ最後には活きてくるとか、結局最後の最後まで失敗続きだったペプラーも彼なりに頑張ったとか、こういうのを見ると勇気が湧いてきますね。
謎のぷにょぷにょ生物ポポンもなかなかかわいかったです。例のサービスシーンでのとっさのガード*5、ラストでの思わぬ活躍、良かったと思います。うん、「思わぬ」活躍でした。予想外というわけではなく、むしろ予想通りだったのですが、「終末に向かう中でさえ楽しくにぎやかな雰囲気を保っていたのに、まさかこんなことやるわけないよな。」という思いを裏切っての…でした。ホント、死んでお涙頂戴な展開にしないでくれてよかったと思います。そういう映画じゃないからこれ。
そして避けて語れないのがドラえもんの鈴の代わり。ドラえもんは鈴がないとドラネコ化してしまうようで、そのために色々鈴以外のものをつけていました。全て語るのは控えますが、特筆すべきは最後に装着した蝶ネクタイ。それの効果により六頭身ぐらい*6のスリムで背の高いロボットへと変身し、暴走した警備ロボットと激戦を繰り広げたのでした。
こういったテレビシリーズの映画化では多すぎるキャラクターや便利アイテムを何とかして制限*7しないと収拾がつかなくなってしまいがちであり、この映画でももちろんキャラやアイテムの制限はありました。この映画では、キャラクターの制限に5人用のチケット*8ひみつ道具の制限に四次元ポケットに住み着いたスッポンロボ*9が当てられていました。
あと、本編とは全く関係ないですが、映画館に見に行くとちょっとしたおもちゃがもらえます。ギミックは正直しょぼいので、観賞用か人形遊び程度に使うのがよいかと思われます。
総合的には、にぎやかで楽しくわかりやすい作品です。感動作に疲れたという人もぜひどうぞ。

2013/03/21追記

失敗しても諦めんなっていうテーマについて語りましたが、これは決して「諦めず続ければ必ず報われる」という意味ではありません。むしろ、本作ではほとんど報われていません。最初から最後まで失敗しかしなかったペプラーはもとより、博物館に展示されるようなひみつ道具を目指していたクルトも結局ひみつ道具は何一つ展示してもらえませんでした。でも、だからこそ、どんなにダメでもいいところはあるというところにもつながるのだろうと思いました。
あと、ドラミ。ドラミね。なんか思っていたよりかわいい、というとなんか違う気がするし、美しい、というともっと違う気がするし、なんというか、なんかうまく表現できないんだけど、本来はもっとずんぐりむっくりしていたんじゃないかなーと、なんかうまく表現できないんだけど、なんか普段と違う気がしたんです。よくわからないけど。そういえばメロンパン20個の件は最後ほったらかしになっていましたね。
本文のほうもちょこちょこ修正しています。

*1:ほんと、もし感動巨編っぽい感じがしていたら絶対見に行かなかったと思います。

*2:脚注でなら書くと思ったか?書かないよ。

*3:あ、空気砲は名前も説明もなかったかも。でも見りゃ非殺傷兵器だってわかるか。

*4:飛べと言われればどこへでも勝手に飛んでいくクルクック、対象物の一部しか巨大化できないびっくりライトなど。

*5:余計なことしやがって!

*6:体相応の頭になっていたら確実に八頭身にはなっていただろう。

*7:アンパンマン映画でこういうのに興味を持ちました。アンパンマンでは敵の出す謎のビームにより変なものに変化させられて中心人物以外無力化が定番なんですよ。

*8:そのため本来の持ち主だったドラミちゃんはお留守番。

*9:四次元ポケットに手を突っ込むと噛み付く。